東京都の「介護休業取得応援奨励金」は、従業員が介護休業を取得し、職場復帰した都内中小企業等に支給される奨励金です。
令和8年度(2026年度)の申請期間は、対象従業員が原職に復帰して3か月が経過する日の翌日から2か月以内です。介護休業を取得した直後には申請できません。
奨励金額は、介護休業の取得日数によって27.5万円または55万円となり、追加の取組に応じた加算を含め、支給総額は最大145万円です。
令和8年度の主な条件
- 介護休業15日以上30日以下:27.5万円
- 介護休業31日以上:55万円
- 加算を含む最大支給額:145万円
- 申請期間:原職復帰後3か月経過の翌日から2か月以内
- 事業実施期間:2026年4月1日~2027年3月31日
介護休業取得応援奨励金の申請期限はいつ?
介護休業取得応援奨励金は、全企業共通の申請締切日が設定されている制度ではありません。対象従業員の原職復帰日によって申請できる期間が異なります。
- 対象従業員が合計15日以上の介護休業を取得する
- 介護休業から原職に復帰する
- 復帰後3か月間、継続して雇用する
- 3か月経過日の翌日から2か月以内に申請する
申請期限が土日・祝日または年末年始(12月29日~1月3日)に当たる場合は、期限日より前の直近の営業日が申請受付期限日となります。翌営業日への延長ではありません。
期限を過ぎた申請は受け付けられないため、必ず公式の申請受付期限日一覧(公式ページ)で確認してください。
年度末の申請はどうなる?
令和8年度の事業実施期間は、2026年4月1日から2027年3月31日までです。
年度末に近い時期に原職復帰する場合、復帰後3か月の継続雇用要件を満たす時期と、令和8年度の事業実施期間がずれることがあります。
令和8年度の募集要項では申請期限を原職復帰後3か月経過日の翌日から2か月以内と定めていますが、年度をまたぐ場合に翌年度の募集へ自動的に引き継がれるわけではありません。
年度末に申請時期が重なる企業は、復帰日と申請受付期限日一覧を照合し、年度内の申請可否を事前に確認してください。
※予算の範囲を超えた場合は、申請受付期間内でも受付が終了することがあります。
介護休業取得応援奨励金はいくら?15日・31日の違い
令和8年度の基本支給額は、対象従業員の介護休業取得日数によって決まります。
| 介護休業の取得日数 | 基本支給額 |
|---|---|
| 14日以下 | 対象外 |
| 15日以上30日以下 | 27.5万円 |
| 31日以上 | 55万円 |
30日では27.5万円、31日以上になると55万円という違いがあります。
対象となる休業日数には、要件を満たす有給の介護休暇も含まれます。ただし、介護休業中に一時的に就労した日は休業日数から除外されるなど、日数の算定にはルールがあります。
単に会社を休んだ日数ではなく、募集要項に基づいて対象となる取得日数を確認してください。
追加の取組で最大145万円
介護休業取得応援奨励金には、基本支給額に上乗せできる加算制度があります。
| 加算対象となる取組 | 加算額 |
|---|---|
| 同僚への応援評価制度・表彰制度の整備と介護休業応援プランシートの作成 | 30万円 |
| 同僚への応援手当支給と介護休業応援プランシートの作成 | 30万円 |
| 介護離職防止のための雇用環境整備を2項目以上実施 | 20万円 |
| 管理職の介護休業取得と体験談の周知 | 20万円 |
なお、同僚への評価・表彰制度と応援手当の両方に取り組んだ場合、2項目の加算額は合計50万円となります。
このため、31日以上の介護休業による基本支給額55万円に、加算90万円を組み合わせた最大145万円が支給上限です。
対象となる企業と従業員の条件
対象企業の主な条件
令和8年度の介護休業取得応援奨励金は、都内で事業を営む中小企業等が対象です。個人事業主も所定の要件を満たせば申請できます。
- 常時雇用する従業員数が300人以下である
- 都内で実質的に事業を営んでいる
- 都内勤務の常時雇用する従業員(雇用保険被保険者)を2人以上、6か月以上継続雇用している
- 都税の納付や労働関係法令などの要件を満たしている
都内に登記上の所在地があるだけでは足りず、実際の事業活動が確認できる必要があります。
対象従業員の主な条件
対象となる従業員は、都内事業所に勤務する雇用保険被保険者で、介護休業開始前に申請企業で6か月以上の雇用保険加入期間があることなどが求められます。
また、対象となる介護休業を合計15日以上取得したうえで、原職に復帰し、3か月以上継続雇用されていることが必要です。
就業規則の整備も必要
介護休業取得応援奨励金は、従業員が介護休業を取得しただけでは支給されません。
令和8年4月1日以降、育児・介護休業法を上回る次のいずれかの制度を就業規則に整備する必要があります。
- 介護休業期間の延長
- 介護休業の取得回数の上乗せ
- 介護休暇の取得日数の上乗せ
- 中抜けを認める時間単位の介護休暇制度の導入
法律で義務付けられている制度をそのまま記載するだけでは、奨励金の職場環境整備要件を満たしません。
既存の就業規則と改定内容を比較し、法定基準を上回る制度が整備されているか確認してください。
申請方法と事前に準備する書類
令和8年度の介護休業取得応援奨励金は、郵送申請のほか、Jグランツによる電子申請にも対応しています。
郵送申請では、申請受付期限日までに書類を必着で提出します。簡易書留など、送付記録が残る方法を利用してください。
電子申請にはGビズIDプライムが必要です。また、電子申請の場合でも一部書類の郵送が必要となります。
申請前には、就業規則、介護休業の取得状況が確認できる資料、復職後の雇用継続を確認できる資料、企業の証明書類などを募集要項に沿って準備してください。
申請方式ごとに必要な書類や様式が異なるため、東京しごと財団の公式案内から該当する申請ページを確認してください。
よくある質問
介護休業が30日でも55万円を受け取れる?
いいえ。基本支給額が55万円になるのは合計31日以上の介護休業を取得した場合です。15日以上30日以下の場合は27.5万円です。
介護休業から復帰した直後に申請できる?
できません。原職復帰後3か月が経過し、その翌日から申請可能となります。
同じ企業で複数人分を申請できる?
令和8年度の申請は、1事業者につき1事業年度に1回、1人分までです。同一代表者による別法人からの申請も制限されます。
まとめ
東京都の介護休業取得応援奨励金は、介護休業を取得した従業員の職場復帰と、企業の職場環境整備を支援する制度です。
令和8年度は、介護休業15日以上で27.5万円、31日以上で55万円が基本支給額となり、所定の加算により最大145万円を受け取れます。
申請は原職復帰後3か月経過日の翌日から2か月以内です。復帰日から申請期限を確認するとともに、就業規則の整備要件を満たしているか確認しておきましょう。
参考:東京しごと財団「介護休業取得応援奨励金」/令和8年度募集要項(郵送申請・電子申請)
※2026年11月8日時点の公式公表情報をもとに作成。申請期限や要件は最新の募集要項をご確認ください。