独自ドメインでGoogle Workspaceを導入する際、最大のネックになるのが全ユーザー分のライセンス費用です。
通常、ドメイン宛のメールがGoogle Workspaceに届くよう設定すると、同じドメインのアドレスはすべてGoogle Workspaceで契約しなければメールが届かなくなるように見えます。
本記事では、Google Workspaceを利用したい方と、レンタルサーバーのメールで十分な方を同じドメイン内に混在させ、コストを最小限に抑えつつ実務上の併用を実現する配送分割の設定手順を解説します。
シンレンタルサーバーは、メールアカウントを追加料金なしで作成できます。
そのため、Google Workspaceを使わなくてよいメールアドレスをシンレンタルサーバー側で受信できれば、その人数分のGoogle Workspaceライセンス費用を削減できます。
コストメリット
| プラン名 | 月額料金 | 年間削減額 | 主な機能差 |
|---|---|---|---|
| Business Starter | 800円税込 | 9,600円税込 | 30GB、基本的なメール、カレンダー |
| Business Standard | 1,600円税込 | 19,200円税込 | 2TB、会議録画、予約ページ |
| Business Plus | 2,500円税込 | 30,000円税込 | 5TB、高度なセキュリティ、Vault |
たとえば、Google Workspaceを使わなくてよいメールアドレスが5件ある場合、Business Standardでは年間96,000円税込の削減になります。
このように、必要な方だけGoogle Workspaceを使い、それ以外の方はシンレンタルサーバー側のメールで受信する設計には、明確なコストメリットがあります。
併用運用の全体像
今回の構成では、次の2つのグループを同じwgconsulting.netドメインで共存させます。
| 対象 | 利用する場所 | メールアドレス例 |
|---|---|---|
| Google Workspaceを利用したい方 | Google Workspace | A@wgconsulting.net |
| レンタルサーバーのメールで十分な方 | シンレンタルサーバー | B@wgconsulting.net |
この構成を実現するには、外部から届くメールと、レンタルサーバー内部から送るメールの2つの経路を個別に設計する必要があります。
外部から届くメールだけを見ていると、途中で必ず詰まります。
理由は、レンタルサーバー内部から同じドメイン宛に送るメールが、外部のGoogle Workspaceへ出ないことがあるためです。
この記事で実現すること
この記事で実現する構成は、同じ独自ドメインの中で受信先を分ける運用です。
Google Workspaceを利用したい方はGoogle Workspaceで受信します。
レンタルサーバーを利用したい方はレンタルサーバー側で受信します。
この構成により、Google Workspaceが必要なアドレスだけ契約し、不要なアカウント費用を抑えます。
| 対象 | 受信場所 | メールアドレス例 |
|---|---|---|
| Google Workspaceを利用したい方 | Google Workspace | A@wgconsulting.net |
| レンタルサーバーを利用したい方 | シンレンタルサーバー | B@wgconsulting.net |
この構成を作るには、外部から届くメールと、レンタルサーバー内部から送るメールを分けて設計します。
外部から届くメールだけを見ていると、途中で必ず詰まります。
理由は、レンタルサーバー内部から同じドメイン宛に送るメールが、外部のGoogle Workspaceへ出ないことがあるためです。
最初に結論
同じ独自ドメインでGoogle Workspaceとレンタルサーバーを併用する場合、単純にMXレコードをGoogle Workspaceへ向けるだけでは足りません。
Google Workspace側では、Google Workspaceに存在しないアドレスをレンタルサーバーへ配送するルーティングを設定します。
レンタルサーバー側では、Google Workspaceで受信したいアドレスをあえて残し、Google Workspace専用サブドメインへ転送します。
| 配送パターン | 必要な設定 | 目的 |
|---|---|---|
| 外部からA@wgconsulting.net宛 | MXレコードをGoogle Workspaceへ向けます | Google Workspaceで受信します |
| 外部からB@wgconsulting.net宛 | Google Workspaceのルーティングを使います | シンレンタルサーバーへ配送します |
| B@wgconsulting.netからA@wgconsulting.net宛 | A@gw.wgconsulting.netへ転送します | ローカル配送を回避してGoogle Workspaceへ届けます |
重要なのは、レンタルサーバー側のA@wgconsulting.netを削除しないことです。
削除すると、レンタルサーバー内からA@wgconsulting.netへ送ったメールが宛先なしでエラーになることがあります。
受け皿として残し、A@gw.wgconsulting.netへ転送します。
今回の構成
今回の独自ドメインは、次の前提で説明します。
wgconsulting.net
wgconsulting.netのMXレコードはGoogle Workspaceに向けています。
そのため、外部からwgconsulting.net宛に送られたメールは、まずGoogle Workspaceへ届きます。
ただし、すべてのメールアドレスをGoogle Workspace上に作成するわけではありません。
| メールアドレス | 受信したい場所 | 用途 |
|---|---|---|
| A@wgconsulting.net | Google Workspace | Google Workspaceを利用するアドレスです |
| B@wgconsulting.net | シンレンタルサーバー | レンタルサーバー側で受信するアドレスです |
| support@wgconsulting.net | シンレンタルサーバー | レンタルサーバー側で受信する共有アドレスです |
このように、同じwgconsulting.netの中で、Google Workspaceで受けるアドレスと、レンタルサーバーで受けるアドレスを分けます。
通常の設定で詰まる理由
Google Workspaceを独自ドメインで使う場合、MXレコードをGoogle Workspaceに向けます。
外部から届くメールは、このMXレコードに従ってGoogle Workspaceへ届きます。
A@wgconsulting.netがGoogle Workspace上に存在すれば、そのメールはGmailで受信できます。
| 送信元 | 宛先 | 配送結果 |
|---|---|---|
| 外部のメールアドレス | A@wgconsulting.net | Google Workspaceへ届きます |
| 外部のメールアドレス | B@wgconsulting.net | 通常はGoogle Workspace上で宛先なしになります |
このままでは、Google Workspace上に存在しないB@wgconsulting.net宛のメールが届きません。
そこで、Google Workspace側でルーティングを設定します。
Google Workspaceに存在しないwgconsulting.net宛のメールを、レンタルサーバー側へ配送します。
外部からB@wgconsulting.netへ送信します。
Google Workspaceに届きます。
Google Workspace上にBのユーザーは存在しません。
ルーティング設定により、シンレンタルサーバーへ配送します。
B@wgconsulting.netで受信します。
ここまでで、外部からレンタルサーバー利用者へのメールは受信できるようになります。
しかし、まだ問題は残ります。
それが、レンタルサーバー内部からGoogle Workspace利用者へ送るメールです。
最重要ポイントはローカル配送です
ローカル配送とは、レンタルサーバーが自分の中にあるドメイン宛のメールだと判断し、外部へ出さずにサーバー内で配信する動きです。
今回の例では、シンレンタルサーバー上にwgconsulting.netが登録されています。
この状態で、B@wgconsulting.netからA@wgconsulting.netへ送ると、シンレンタルサーバーは外部のGoogle Workspaceへ配送しません。
シンレンタルサーバーは、wgconsulting.netを自分の中にあるドメインとして扱います。
そのため、同じドメイン宛のメールをサーバー内部で完結させようとします。
| 送信元 | 宛先 | 通常起きること |
|---|---|---|
| B@wgconsulting.net | A@wgconsulting.net | シンレンタルサーバー内でローカル配送されます |
この状態では、A@wgconsulting.netをGoogle Workspaceで使っていても、Gmailには届きません。
外部からA@wgconsulting.netへ送ったメールはGoogle Workspaceへ届きます。
しかし、シンレンタルサーバー上の同一ドメインから送ったメールは、シンレンタルサーバー内で止まります。
サポート回答で確認できた仕様
今回、シンレンタルサーバーのサポートにも確認しました。
回答の要点は、外部サーバーとシンレンタルサーバーで同一ドメインのアドレスを併用する運用はできない、という内容でした。
理由は、シンレンタルサーバー内に該当ドメインが登録されている場合、内部配送が最優先されるためです。
また、シンレンタルサーバー側にあるA@wgconsulting.netを削除しても、外部のGoogle Workspaceへ配送されるわけではありません。
サーバー内に宛先がないと判断され、エラーメールになる可能性があります。
| 確認したこと | 回答の要点 | 実務上の意味 |
|---|---|---|
| 同一ドメインを外部サーバーと併用できますか | 通常の運用ではできません | 単純な設定だけでは実現できません |
| 同一ドメイン宛メールを外部MXへ出せますか | 内部配送が優先されます | サーバー内からGoogle Workspaceへ直接出ません |
| A@wgconsulting.netを削除すれば外部へ出ますか | 外部へは配送されず、宛先なしになります | 削除では解決しません |
| 推奨される方法は何ですか | すべてのメールアドレスをGoogle Workspace側へ集約する運用です | 公式に分かりやすい方法は全員分をGoogle Workspaceに寄せることです |
この回答により、今回の問題の本質が明確になりました。
同一ドメインのまま外部MXへ強制的に出すのではなく、ローカル配送される前提で受け皿を作る必要があります。
その受け皿からGoogle Workspace専用サブドメインへ転送します。
A@wgconsulting.netを削除してはいけない理由
一見すると、シンレンタルサーバー側のA@wgconsulting.netを削除すれば、Google Workspaceへ配送されるように見えます。
しかし、この方法では解決しません。
シンレンタルサーバーは、wgconsulting.netをローカルドメインとして扱います。
そのため、A@wgconsulting.netがサーバー内に存在しない場合、外部へ出すのではなく、宛先がないものとして扱います。
| 操作 | 期待しがちな結果 | 実際に起きること |
|---|---|---|
| シンレンタルサーバー側のA@wgconsulting.netを削除します | 外部MXを見てGoogle Workspaceへ配送されます | 宛先なしとしてエラーになる可能性があります |
| A@wgconsulting.netを残します | サーバー内に届いてしまいます | 転送設定でGoogle Workspace専用サブドメインへ逃がせます |
今回の設定では、A@wgconsulting.netを削除しません。
シンレンタルサーバー側の受け皿として残します。
そのうえで、A@gw.wgconsulting.netへ転送します。
解決策はGoogle Workspace専用サブドメインです
ローカル配送の壁を回避するために、Google Workspace専用のサブドメインを作ります。
今回のサブドメインは次の通りです。
gw.wgconsulting.net
このgw.wgconsulting.netをGoogle Workspace専用として使います。
シンレンタルサーバー側の通常メールドメインとしては使いません。
Google Workspace側では、A@wgconsulting.netを利用する方に対して、次のエイリアスを使えるようにします。
A@gw.wgconsulting.net
A@gw.wgconsulting.net宛に届いたメールは、Google Workspace上のA@wgconsulting.netと同じ受信箱に届きます。
利用者は、通常どおりGmailで確認します。
別のメールボックスを確認する必要はありません。
設定前に準備するもの
設定前に、現在のメール構成を必ず整理します。
ここを曖昧にしたまま作業すると、一部のメールだけ届かない状態になります。
| 準備物 | 用途 | 確認する内容 |
|---|---|---|
| Google Workspace管理者アカウント | ルーティングとサブドメイン設定に使います | 管理コンソールに入れることを確認します |
| レンタルサーバー管理画面 | メールアカウントと転送設定に使います | wgconsulting.netのメール設定を変更できることを確認します |
| DNS管理画面 | MX、SPF、DKIM、DMARCを設定します | wgconsulting.netとgw.wgconsulting.netを編集できることを確認します |
| 外部テスト用メールアドレス | 外部からの配送確認に使います | 会社ドメイン外のメールアドレスを用意します |
| メールアドレス一覧 | 受信先の整理に使います | Google Workspace利用者とレンタルサーバー利用者を分けます |
設定手順
ここからは、実際の設定順で説明します。
順番を変えると、途中でメール不達が起きやすくなります。
手順1 メールアドレスを利用場所ごとに分けます
まず、どのメールアドレスをGoogle Workspaceで受信し、どのメールアドレスをレンタルサーバーで受信するかを決めます。
| 確認項目 | 入力例 | 空欄でよい箇所 |
|---|---|---|
| Google Workspaceで受信するアドレス | A@wgconsulting.net | ありません |
| レンタルサーバーで受信するアドレス | B@wgconsulting.net | 使わないアドレスは書かなくてよいです |
| Google Workspace専用サブドメイン | gw.wgconsulting.net | ありません |
| 転送先アドレス | A@gw.wgconsulting.net | ありません |
ここで、使っているメールアドレスを漏らすと、あとで一部のメールだけ届かない状態になります。
特に、問い合わせ用、請求用、外部サービス登録用のメールアドレスは漏れやすいです。
手順2 Google Workspace側でルーティングを設定します
Google Workspace側では、Google Workspaceに存在しないwgconsulting.net宛メールを、レンタルサーバーへ配送する設定を作ります。
Google Workspaceの管理コンソールで、Gmailのルーティング設定を開きます。
設定を追加する画面で、次の内容を指定します。
| 設定項目 | 入力内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 対象 | 受信、内部受信 | 内部受信を必ず含めます |
| 条件 | Google Workspaceに存在しないユーザー宛 | A@wgconsulting.netまで転送しないようにします |
| 配送先 | レンタルサーバーの受信用メールサーバー | ホスト名の入力ミスを確認します |
| 保存 | 設定を保存します | 保存後に必ず外部からテスト送信します |
押してはいけない操作は、内部受信を対象から外すことです。
内部受信を外すと、Google Workspace側からレンタルサーバー側の同一ドメインアドレスへ送ったメールが止まることがあります。
手順3 gw.wgconsulting.netをGoogle Workspace専用にします
次に、Google Workspace専用のサブドメインを用意します。
gw.wgconsulting.netは、レンタルサーバー側の通常メールドメインとして使いません。
Google Workspace側で受けるための専用経路にします。
| 項目 | 設定内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 親ドメイン | wgconsulting.net | 通常のメールアドレスに使います |
| 専用サブドメイン | gw.wgconsulting.net | Google Workspaceへの転送先として使います |
| Google Workspace側のエイリアス | A@gw.wgconsulting.net | A@wgconsulting.netの受信箱へ届けます |
gw.wgconsulting.netには、Google Workspace用のMXレコードを設定します。
これにより、A@gw.wgconsulting.net宛のメールはGoogle Workspaceへ届きます。
gw.wgconsulting.netをレンタルサーバー側の通常メールドメインとして登録してはいけません。
レンタルサーバー側でローカル配送される対象に入れると、回避用の経路として使いにくくなります。
手順4 レンタルサーバー側のA@wgconsulting.netを残します
ここが最重要です。
レンタルサーバー側のA@wgconsulting.netは削除しません。
削除すると、レンタルサーバー内から送った同一ドメイン宛メールが、宛先なしとしてエラーになることがあります。
| 操作 | 実行可否 | 理由 |
|---|---|---|
| A@wgconsulting.netを削除します | 実行しません | レンタルサーバー内で宛先なしになる可能性があります |
| A@wgconsulting.netを残します | 実行します | ローカル配送されたメールの受け皿にします |
| A@gw.wgconsulting.netへ転送します | 実行します | Google Workspaceへ届けるためです |
レンタルサーバー側のA@wgconsulting.netは、利用者が直接確認するためのメールボックスではありません。
Google Workspaceへ逃がすための受け皿として使います。
手順5 A@wgconsulting.netからA@gw.wgconsulting.netへ転送します
レンタルサーバーのメール転送設定で、A@wgconsulting.netに届いたメールをA@gw.wgconsulting.netへ転送します。
この設定により、レンタルサーバー内部からA@wgconsulting.net宛に送られたメールも、Google Workspace側の受信箱へ届くようになります。
| 設定箇所 | 入力内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 転送元 | A@wgconsulting.net | ローカル配送されたメールを受けます |
| 転送先 | A@gw.wgconsulting.net | Google Workspaceへ届けます |
| サーバー内保存 | 検証中は残す設定にします | 不達時の切り分けをしやすくします |
押してはいけない操作は、転送先をA@wgconsulting.netに戻すことです。
同じアドレスへ戻すと、転送ループとして止まる可能性があります。
転送先は必ずA@gw.wgconsulting.netにします。
SPF、DKIM、DMARCも確認します
Google Workspaceとレンタルサーバーの両方から同じ独自ドメインで送信する場合、送信元認証も確認します。
送信元認証が弱いと、メール自体は配送されても迷惑メール扱いされやすくなります。
| 項目 | 役割 | 確認内容 |
|---|---|---|
| SPF | 送信を許可するサーバーを示します | Google Workspaceとレンタルサーバーの両方を1本のレコードにまとめます |
| DKIM | 送信メールに電子署名を付けます | Google Workspace用とレンタルサーバー用をそれぞれ確認します |
| DMARC | 認証に失敗したメールの扱いを示します | 検証段階では強くしすぎず、配送確認を優先します |
SPFレコードは複数本作ってはいけません。
必ず1本にまとめます。
Google Workspace用の許可設定と、レンタルサーバー用の許可設定を同じSPFレコード内に入れます。
迷惑メール判定で転送されない問題
今回、もう一つ詰まったのが迷惑メール判定です。
レンタルサーバー側で迷惑メール扱いされると、転送先のGmailまで届かないことがあります。
この場合、Google Workspaceに届いていないのではなく、レンタルサーバー側で止まっています。
| 現象 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| Gmailに転送されません | レンタルサーバー側で迷惑メール扱いされています | 検知時の処理を受信箱へ配信する設定にします |
| 短いテストメールなのに迷惑メールになります | メール形式やドメイン評価でスコアが上がることがあります | サーバー側では止めず、Gmail側で最終判定します |
| 同じドメイン内のメールが不安定です | 迷惑メール判定とローカル配送が重なっています | 転送経路と迷惑メール処理を分けて確認します |
転送運用では、レンタルサーバー側でメールを止めないことが重要です。
迷惑メール判定は、Google Workspace側で最終確認する設計にした方が切り分けしやすくなります。
完成後のメール配送パターン
外部からA@wgconsulting.net宛
| 順番 | 配送先 |
|---|---|
| 1 | 外部の送信者からA@wgconsulting.netへ送信します |
| 2 | wgconsulting.netのMXレコードに従います |
| 3 | Google Workspaceへ届きます |
| 4 | A@wgconsulting.netのGmailで受信します |
外部からB@wgconsulting.net宛
| 順番 | 配送先 |
|---|---|
| 1 | 外部の送信者からB@wgconsulting.netへ送信します |
| 2 | Google Workspaceへ届きます |
| 3 | Google Workspace上にBのユーザーは存在しません |
| 4 | ルーティングでシンレンタルサーバーへ配送します |
| 5 | B@wgconsulting.netで受信します |
B@wgconsulting.netからA@wgconsulting.net宛
| 順番 | 配送先 |
|---|---|
| 1 | B@wgconsulting.netからA@wgconsulting.netへ送信します |
| 2 | シンレンタルサーバー内のA@wgconsulting.netへローカル配送されます |
| 3 | A@gw.wgconsulting.netへ転送します |
| 4 | Google Workspaceへ届きます |
| 5 | A@wgconsulting.netのGmailで受信します |
差し戻しとエラーの対策
| エラー内容 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 存在しないユーザーとして返ってきます | レンタルサーバー側の受け皿アカウントを削除しています | A@wgconsulting.netを削除せずに残します |
| Google Workspace側に届きません | レンタルサーバー内でローカル配送されています | A@gw.wgconsulting.netへ転送します |
| レンタルサーバー利用者に届きません | Google Workspace側のルーティングが不足しています | 受信と内部受信を対象にします |
| 転送先に届きません | 迷惑メール判定で止まっています | 検知時の処理を受信箱へ配信する設定にします |
| 同じメールが戻って止まります | 転送ループになっています | 転送先はA@gw.wgconsulting.netに固定します |
押してはいけない操作
- レンタルサーバー側のA@wgconsulting.netを削除してはいけません。
- Google Workspace側のルーティングで内部受信を外してはいけません。
- SPFレコードを複数本作ってはいけません。
- 迷惑メール判定後に削除する設定にしてはいけません。
- 転送先をA@wgconsulting.netへ戻してはいけません。
- gw.wgconsulting.netをレンタルサーバー側の通常メールドメインとして登録してはいけません。
この方法が有用なケース
この方法は、すべてのメールアドレスでGoogle Workspaceを契約する必要がない場合に有用です。
Google Workspaceを利用したい方だけGoogle Workspaceで受信し、レンタルサーバーを利用したい方は独自ドメインメールだけで運用できます。
| 利用パターン | 必要な機能 | 適した受信場所 |
|---|---|---|
| Google Workspaceを利用したい方 | Gmail、Google Meet、カレンダーなどを使います | Google Workspace |
| 通常の独自ドメインメールだけ使いたい方 | メールの送受信だけ使います | レンタルサーバー |
| 共有アドレスを使いたい場合 | 問い合わせや通知用に受信します | レンタルサーバー |
| Google Workspace費用を抑えたい場合 | 必要なアドレスだけ契約します | Google Workspaceとレンタルサーバーの併用 |
同じ会社でドメインを一つに統一したい場合でも、全員分のGoogle Workspaceを契約する必要はありません。
ただし、今回のように配送経路を正しく分ける必要があります。
まとめ
Google Workspaceとレンタルサーバーで同じ独自ドメインのメールを併用する場合、普通に設定するだけでは詰まります。
Google Workspaceに一つのアドレスを作ると、そのドメイン全体をGoogle Workspace側で扱う発想になりやすいです。
その結果、Google Workspaceを利用しないメールアドレスまでGoogle Workspace側へ集約し、アカウントごとの費用が増えていきます。
しかし、Google Workspaceを利用したい方はGoogle Workspaceで受信し、レンタルサーバーを利用したい方はレンタルサーバーで受信する構成は、設計すれば実務上成立します。
| 重要ポイント | 実施内容 |
|---|---|
| 外部メール | MXレコードでGoogle Workspaceへ届けます |
| Google Workspaceにない宛先 | Gmailルーティングでレンタルサーバーへ渡します |
| レンタルサーバー内の同一ドメイン配送 | ローカル配送される前提で設計します |
| A@wgconsulting.net | レンタルサーバー側にも残します |
| A@gw.wgconsulting.net | Google Workspaceへ逃がす転送先として使います |
今回のポイントは、ローカル配送を無理に外部MXへ出そうとしないことです。
レンタルサーバーの仕様としてローカル配送が優先されるなら、その受け皿を残します。
そのうえで、Google Workspace専用サブドメインへ転送します。
まずは、現在のメールアドレスを一覧化してください。
次に、Google Workspaceを利用したいアドレスと、レンタルサーバーを利用したいアドレスを分けてください。
そのうえで、Google Workspace側のルーティング、レンタルサーバー側の転送、gw.wgconsulting.netのサブドメイン設計を順番に設定してください。
メール設定・不達トラブルのご相談
ここまでの設定は、Google Workspace、DNS、レンタルサーバー、迷惑メール判定、転送設定が重なります。
一つの設定だけを直しても、別の場所でメールが止まることがあります。
特に、同じ独自ドメインで一部だけGoogle Workspaceを使い、他のメールアドレスをレンタルサーバーで受信する構成は、通常のメール設定より複雑です。
Google Workspaceを利用したい方はGoogle Workspaceで受信します。
レンタルサーバーを利用したい方はレンタルサーバー側で受信します。
同じ独自ドメインのまま、不要なアカウント課金を抑えます。
WGCでは、現在のメール設定を確認したうえで、届かない原因、迷惑メールになる原因、転送されない原因を整理します。
そのうえで、Google Workspaceとレンタルサーバーの併用設計、DNS設定、送受信テストまで対応します。
料金表
| プラン | 料金 | 対応内容 | おすすめのケース |
|---|---|---|---|
| ライトプラン | 33,000円税込 |
|
メールは概ね使えているが、迷惑メール判定やDNS設定に不安がある場合。 |
| スタンダードプラン | 88,000円税込 |
|
Google Workspaceを導入したい場合、または既存のレンタルサーバーメールと併用したい場合。 |
| トラブル復旧・併用設計プラン | 132,000円から税込 |
|
メールが届かない、迷惑メールに入る、転送されない、同じドメイン内の一部メールだけ不具合が出る場合。 |
| 緊急対応プラン | 165,000円から税込 |
|
メールが業務上使えず、早急に原因調査と復旧が必要な場合。 |
オプション
| 項目 | 料金 | 内容 |
|---|---|---|
| 追加メールアドレス確認 | 1件 5,500円から税込 | 基本プランの確認件数を超えるメールアドレスの送受信テストを行います。 |
| 設定マニュアル作成 | 22,000円から税込 | 社内共有用に、現在のメール構成、注意点、今後変更してよい箇所を資料化します。 |
| 継続保守・相談 | 月額 11,000円から税込 | メール設定変更時の確認、迷惑メール判定、DNS変更時の相談に対応します。 |
料金は標準的な目安です。
ドメイン数、メールアドレス数、既存設定の複雑さ、緊急度によって金額は変動します。
Google Workspaceとレンタルサーバーのメールを同一ドメインで併用している場合、通常のDNS設定だけでは解決できないケースがあります。
お問い合わせ前にご用意いただくもの
- 利用中のドメイン名をご用意ください。
- Google Workspaceで受信したいメールアドレスをご用意ください。
- レンタルサーバー側で受信したいメールアドレスをご用意ください。
- 利用中のレンタルサーバー名をご用意ください。
- 現在発生している症状をご用意ください。
- 可能であれば、エラーメールや届かないメールの日時をご用意ください。
お問い合わせ
メールが届かない原因は、DNS、SPF、DKIM、DMARC、Gmailルーティング、レンタルサーバー側の迷惑メールフィルタ、転送設定などが複合している場合があります。
まずは現在の設定状況を確認し、最短で復旧できる方法と、長期的に安定する運用方法を整理します。
同じ独自ドメインでGoogle Workspaceとレンタルサーバーのメールを併用したい方は、現在のメール構成を添えてご相談ください。
Google Workspaceを利用したい方と、レンタルサーバーを利用したい方を分けて運用したい場合も対応します。