第17回の小規模事業者持続化補助金は、3つの類型に分かれました。
一般型や創業型は前回(第16回)から大きな変更はありません。
共同・協業型は今回新設されたもので、補助金額や補助率が高くなっています。
概要を下表にまとめました。
| 類型 | 概要 | 対象者 | 補助上限 | 補助率 |
|---|---|---|---|---|
| 一般型 通常枠 | 販路開拓や業務効率化 | 小規模事業者 | 50万円〜250万円 ※賃上特例+150万 ※インボイス特例+50万円 | 2/3〜3/4 |
| 創業型 | 販路開拓や業務効率化 | 特定創業支援等事業による支援を受けた小規模事業者 | 200~250万円 ※インボイス特例+50万円 | 2/3〜3/4 |
| 共同・協業型 | 販路開拓や業務効率化 | 地域振興等機関と10者以上の参画事業者(小規模事業者) | 5,000万円 | 2/3~100% |
※一般型 災害支援枠は5/16以降に公募開始予定です。
また、一般型に関しては申請システムや入力項目も第16回と同様になっています。システム上で直接入力する必要があります。
(クリックで拡大表示可能)
創業型と共同・協業型はjGrantsでファイル(Word,PDFなど)をアップロードする旧来の申請システムです。
各類型の詳細を以下に記載します。目次から欲しい情報をすぐに見つけることもできます。
一般型
補助金の概要と目的
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者等が自社の経営計画に基づいて行う販路開拓や業務効率化の取り組みに対して、経費の一部を支援する制度です。目的は、地域の雇用や産業を支える小規模事業者の生産性向上と持続的発展を支援する点にあります。単なる運転資金の支援ではなく、具体的な販路拡大策や新たな挑戦を後押しするための資金という点が特徴です。一般型は、主に創業3年超の既存事業者が対象となります。
対象事業者
以下の従業員数要件を満たす事業者が対象となります:
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):常時使用する従業員数5人以下
- サービス業(宿泊業・娯楽業):常時使用する従業員数20人以下
- 製造業その他:常時使用する従業員数20人以下
※従業員には、役員やパートタイムも含む常時使用人員を指し、事業主本人や役員は含まれません。法人・個人は問わず、個人事業主や一定要件を満たす特定非営利活動法人(NPO法人)も対象となります。
対象経費
| 経費区分 | 対象となる経費例 | 対象外の経費例 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 機械装置等費 | 高齢者用椅子・ベビーチェア、省スペースショーケース、新商品開発用オーブン、冷凍冷蔵庫、3Dプリンタ、特殊印刷機、自走式作業用機械等 | パソコン・複合機・タブレット・ウェブカメラ、デモ品の仕入れ、汎用性の高い事務機器、取替更新機器、中古50万円以上品、船舶、顧客貸与用機器等 | 事業遂行に必要な機械装置の購入費用。50万円以上は処分制限あり。中古品は条件付きで可。 |
| 広報費 | 商品・サービスのチラシやカタログ外注、新聞広告、看板、試供品(異なる製品)、販促品(広告入り)、DM、デジタルサイネージ広告 | 名刺、汎用文房具、金券・未配布広告物、求人広告、会社案内パンフ、配布期間外の広告、営業活動目的のPR物 | 商品・サービスの認知向上のための費用。単なる会社の宣伝活動は不可。ウェブに関するものはウェブサイト関連費へ。 |
| ウェブサイト関連費 | 商品販売用HP、ネット広告、バナー、プレスリリース、ECサイト構築、電子パンフ、SEO対策、販売用動画、業務用ソフト(CAD等) | 広告効果のない会社HP、公開に至らないサイト、講座・教材動画、有料動画、家庭用ソフト、既存ソフトの更新費用 | 販路拡大目的のIT関連開発費。交付額の1/4かつ50万円上限。単独申請不可。処分制限対象あり。 |
| 展示会等出展費 | 展示会の出展料、関連運搬費、通訳・翻訳費 | 国による助成対象、展示会前払い済、販路拡大に繋がらない販売、審査会参加費、飲食付き費用、実績書類の翻訳費 | 新製品等の展示会・商談会出展に必要な経費。自社イベントの会場費は借料へ。展示会に伴う設備購入は機械装置等費へ。 |
| 旅費 | 展示会や商談会の宿泊費、公共交通運賃、航空券(エコノミー)、出入国税、航空保険料 | 日当、ガソリン代、タクシー、レンタカー、視察・セミナー費、パスポート代、営業目的の出張費 | 補助事業の販路開拓に伴う国内外出張費用。国の基準に基づく。通常の営業活動や個人都合の旅費は不可。 |
| 新商品開発費 | 試作品の原材料費、パッケージ試作費、デザイン費 | 試作品の販売、使い残し材料、既存パッケージ印刷、販売用パッケージ、電子書籍、商用システム開発 | 新商品の試作・改良・包装設計に関する費用。材料費は使い切りが前提で受払簿での管理が必要。 |
| 借料 | イベント会場賃料、販促用の機器・設備のリース料・レンタル料 | 既存事務所の家賃、自主事業用リース、通常業務用設備費、旧店舗改装、床面積按分不明な賃料 | 補助事業に直接必要な設備や会場の賃借料。契約は補助事業期間中であることが必要。 |
| 委託・外注費 | 店舗改装、バリアフリー工事、従業員動線改善、ガス・水道工事、インボイス対応コンサル、専門家相談費(税理士等) | 店舗移転のみ目的の工事、不動産取得、顧客貸与目的の改装、営業活動のテレアポ委託、申請書作成費、成果物の帰属がない委託 | 事業実施が困難な業務の委託。契約書と成果物の確認が必要。再委託前提や営業系委託、申請関連委託は対象外。 |
※公序良俗に反する事業や射幸心を煽るおそれのある事業、国の他の補助金事業と重複する事業などは対象外です。
補助上限額と補助率
| 類型 | 補助上限 |
|---|---|
| 通常 | 50万円 |
| インボイス特例 | 100万円 (50万円上乗せ) |
| 賃金引上げ特例 | 200万円 (150万円上乗せ) |
| 上記特例の要件をともに満たす事業者 | 250万円 (200万円上乗せ) |
・補助率:2/3
・賃上げ引上げ特例を受ける者のうち赤字事業者:3/4
赤字事業者とは「賃金引上げ特例」に取り組む事業者のうち、直近1期または直近1年間の課税所得金額がゼロ以下である事業者をさします。
課税所得金額は以下のことを指します。
<法人の場合>
直近1期分の法人税申告書の別表一・別表四「所得金額又は欠損金額」欄の金額。
<個人事業主の場合>
直近1年間の「所得税および復興特別所得税」の「確定申告書」第一表の「課税される所得金額」欄の金額。
必要書類
全申請者が必須の提出資料
| 項番 | 書類名 | 法人 | 個人 | NPO |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 経営計画書兼事業計画書(様式1)補助事業計画書(様式2)収支予算書(様式3)補助金交付申請書(様式5) | ○ | ○ | ○ |
| 2 | 賃貸借契約書の写し(該当する場合) | ○ | ○ | ○ |
| 3 | 住民票(個人事業主のみ) | ― | ○ | ― |
| 4 | 法人設立届出書の写し | ○ | ― | ― |
| 5 | 決算書(直近1期分)または確定申告書(直近1年分) | ○ | ○ | ○ |
| 6 | 通帳の写し(金融機関名・口座番号・名義の分かるページ) | ○ | ○ | ○ |
| 7 | 従業員数のわかる資料 | ○ | ○ | ○ |
| 8 | 収益事業届出書または住民税申告書の写し(該当者) | ○ | ― | ○ |
希望する申請者のみ追加で必要となる提出資料
| 区分 | 書類名 | 法人 | 個人 | NPO |
|---|---|---|---|---|
| 特例(インボイス特例) | 登録通知書の写し、e-Taxの受信通知(該当者) | ○ | ○ | ○ |
| 特例(賃金引上げ特例) | 雇用保険の加入がわかる資料等 | ○ | ○ | ○ |
| 加点(賃金引上げ加点) | 給与支払明細・賃金台帳・就業規則など | ○ | ○ | ○ |
| 加点(赤字加点) | 決算書や申告書で赤字が確認できるもの | ○ | ○ | ○ |
| 加点(事業承継加点) | 事業承継診断票、代表者交代の公的書類 | ○ | ○ | ○ |
| 加点(東日本大震災加点) | 被災証明書・移転証明書など | ○ | ○ | ○ |
| 加点(地域再生計画加点) | 地域再生計画に基づく事業者である証明書 | ○ | ○ | ○ |
| 加点(住宅宿泊事業加点) | 届出書の写し(住宅宿泊事業法) | ○ | ○ | ○ |
スケジュール
第17回公募
- 公募開始:2025年5月1日
- 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:2025年6月3日(火)
- 申請締切:2025年6月13日17:00
- 採択発表:締切から約1〜2か月後(予定)
申請の流れ
- 補助金を活用して実現したい事業内容を具体的に検討します。
- 最寄りの商工会・商工会議所に連絡し、補助金申請に関する事前相談を行います。
- 商工会・商工会議所のアドバイスを受けながら、経営計画書および補助事業計画書を作成します。
- GビズIDプライムアカウントを取得し、独自の電子申請システムから申請を行います。
- 事務局による審査が行われ、採択・不採択の結果が通知されます。
- 採択された場合、交付申請手続きを行い、補助事業を実施します。
- 事業完了後、所定の期日までに実績報告書を提出します。
- 実績報告の内容が承認された後、補助金が指定口座に振り込まれます。
申請システム操作手引き 小規模事業者持続化補助金<一般型>
注意点と義務
- 補助事業完了後、所定の期日までに実績報告書(支出内訳、成果物、証拠書類など)の提出が必要です。
- 補助金は後払い方式であり、実績報告が承認された後に指定口座に振り込まれます。
- 交付決定前に契約・発注・支払いなど、事前着手した経費は原則として補助対象外となります。
- 申請にあたっては、商工会・商工会議所が発行する「事業支援計画書」(様式4)が必須です(事前相談・経営指導を受けることが前提)。
採択のポイント
採択されるためには以下の点を意識して事業計画書を作成する必要があります:
- 自社の現状(強み・弱み・機会・脅威)を分析し、経営課題を明確にする
- 補助金を活用した具体的な解決策を提示し、目標達成までの道筋を示す
- 市場動向や顧客ニーズ、競合との差別化ポイントを具体的に記述する
- 売上増加、顧客数増加、作業時間削減など、定量的な成果目標を明記する
- 地域経済への波及効果、雇用維持・拡大、SDGsへの貢献などの要素を加える
- 実施体制(自社の人員配置や外部委託先の選定など)、スケジュール、資金計画が現実的かつ妥当である
- デジタル技術の活用も検討する
よくある不採択理由
- 補助金の目的(販路開拓・生産性向上)と事業内容が合致していない(例:単なる設備更新、運転資金の補填)
- 補助対象経費として認められないものが含まれている(例:人件費、地代家賃、光熱費、汎用性の高いPC購入費)
- 計画が曖昧で具体性に欠ける、成果が期待できないと判断される事業計画
- 申請書類の不備(添付漏れ、記載漏れ、押印ミス、様式間違いなど)
- 自社の強みや独自性が不明確で、競合との差別化が図られていない
- スケジュールや実施体制に無理があり、計画の実現可能性が低いと判断される
創業型
補助金の概要と目的
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者等が自社の経営計画に基づいて行う販路開拓や業務効率化の取り組みに対して、経費の一部を支援する制度です。目的は、地域の雇用や産業を支える小規模事業者の生産性向上と持続的発展を支援する点にあります。単なる運転資金の支援ではなく、具体的な販路拡大策や新たな挑戦を後押しするための資金という点が特徴です。創業型は、主に創業後3年以内の小規模事業者が対象で、これから創業予定の方も、申請時点までに開業届提出や法人設立を行い、事業を開始していれば対象に含まれます。
対象事業者
以下の従業員数要件を満たす小規模事業者が対象となります。
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):常時使用する従業員数5人以下
- サービス業(宿泊業・娯楽業):常時使用する従業員数20人以下
- 製造業その他:常時使用する従業員数20人以下
※従業員には、役員やパートタイムも含む常時使用人員を指し、事業主本人や役員は含まれません。法人・個人は問わず、個人事業主や一定要件を満たす特定非営利活動法人(NPO法人)も対象となります。
対象経費
下表の通りで、対象経費において一般型と違いはありません。
| 経費区分 | 対象となる経費例 | 対象外の経費例 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 機械装置等費 | 高齢者用椅子、ベビーチェア、省スペースショーケース、冷凍冷蔵庫、3Dプリンタ、自走式作業用機械等 | パソコン、タブレット、複合機、文房具、販売用仕入れ品、顧客貸与品、汎用性が高いもの、単なる取替機器、船舶 | 補助事業遂行に必要な設備の購入費用。50万円以上は処分制限。中古品は要件付きで可。デモ品・見本品は不可。 |
| 広報費 | チラシ・カタログ、新聞広告、看板、DM、販促品(広告入り)、街頭ビジョン広告 | 名刺、求人広告、営業用パンフ、配布されなかった広告物、単なる会社案内、金券類 | 販路開拓のための広告費用。商品やサービスに関する広告が前提。会社PR目的や未配布物は不可。 |
| ウェブサイト関連費 | 商品販売用サイト、ECサイト、バナー広告、SEO対策、販売用動画、業務システム開発、SNS運用費 | 会社紹介用サイト、未公開動画、既存ソフトの更新、家庭用ソフト、有料講座用教材、電子書籍 | 販路拡大目的のIT関連開発費。交付額の1/4かつ50万円上限。単独申請不可。処分制限対象あり。 |
| 展示会等出展費 | 展示会出展料、展示物の運搬費、通訳料・翻訳料、オンライン商談会出展費 | 開催前支払済みの出展費、選考会・表彰会の費用、消耗品費、飲食を含む商談費、補助期間外の出展費 | 商品・サービスの販路開拓目的の展示・商談費。会場費や機材購入は別区分で計上。 |
| 旅費 | 展示会・商談会への交通費、宿泊費(エコノミー、公共交通機関基準) | レンタカー代、タクシー代、日当、朝食代、温泉入浴料、営業目的の出張費、視察目的の旅費 | 展示会出展など販路開拓目的の出張費用。国基準に準拠。個人営業活動や過剰な旅費は不可。 |
| 新商品開発費 | 試作品用原材料、新パッケージのデザイン費用 | 販売用の完成品、使い切れなかった材料、既存パッケージの印刷費、電子教材・書籍制作費 | 新商品や試作品の開発費用。使用数量・期間に制限あり。販促品の製造費とは区別。 |
| 借料 | 展示イベント会場費、業務用機器のリース費用、補助事業専用に使用する設備のレンタル料 | 通常業務の家賃、自主事業での使用機器、事務所家賃(条件を満たさない場合) | 設備や会場の賃借料。補助対象期間に限り、事業用途に限定して計上可能。 |
| 委託・外注費 | 店舗改装工事、バリアフリー化、顧客向けトイレ改修、専門家への相談費(例:インボイス対応) | 建物の増築、住宅部分の改修、長期賃貸目的の改装、手続き代行費、再委託前提の委託費 | 販路開拓・業務効率化に直結する外注作業。契約書・成果物必須。処分制限対象あり。 |
※公序良俗に反する事業や射幸心を煽るおそれのある事業、国の他の補助金事業と重複する事業などは対象外です。
補助上限額と補助率
| 類型 | 補助上限 |
|---|---|
| 創業型 | 200万円 |
| インボイス特例 | 250万円 (50万円上乗せ) |
補助率:2/3
必要書類 (提出資料)
全申請者が必須の提出資料
| 項番 | 書類名 | 法人 | 個人 | NPO |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 小規模事業者持続化補助金<創業型>に係る申請書(様式1)※システム入力 | ○ | ○ | ○ |
| 2 | 経営計画書兼事業計画書①(様式2) | ○ | ○ | ○ |
| 3 | 補助事業計画書②(様式3) | ○ | ○ | ○ |
| 4 | 収支予算書(様式4) | ○ | ○ | ○ |
| 5 | 補助金交付申請書(様式5) | ○ | ○ | ○ |
| 6 | 認定市区町村から交付された支援文書の写し(該当者) | ○ | ○ | ○ |
| 7 | 創業補助対象であることの証明書類(開業届など) | ○ | ○ | ― |
| 8 | 認定特定創業支援事業を受けていない場合の申立書(様式6) | ○ | ○ | ― |
| 9 | 所得の簡易計算書等(様式7) | ○ | ○ | ― |
| 10 | 株主名簿の写し(任意書式) | ○ | ― | ― |
| 11 | 法人設立届出書の写し | ○ | ― | ― |
| 12 | 確定申告書(青色申告決算書、第一表、第二表など) | ○ | ○ | ― |
| 13 | 開業届の写し | ― | ○ | ― |
| 14 | 貸借対照表および活動計算書(直近1期分)または収益事業開始届の写し | ― | ― | ○ |
| 15 | 法人税確定申告書(別表一・四、所得の簡易計算書等)または収益事業届の写し | ― | ― | ○ |
希望する申請者のみ追加で必要となる提出資料
| 区分 | 書類名 | 法人 | 個人 | NPO |
|---|---|---|---|---|
| インボイス特例 | インボイス特例の申請に係る宣誓・同意書(様式9) | ○ | ○ | ○ |
| 事業承継加点 | 代表者の生年月日が確認できる公的書類 | ○ | ○ | ○ |
| 経営力向上計画加点 | 認定経営力向上計画の写し | ○ | ○ | ○ |
| 賃金引上げ加点 | 賃金引上げに関する証明書類 | ○ | ○ | ○ |
| くるみん加点 | 子育てサポート企業認定通知書 | ○ | ○ | ○ |
| 小規模事業者加点 | 常時使用する従業員が5人以下等を示す資料 | ○ | ○ | ○ |
| 住宅宿泊事業者の支援加点 | 届出書の写し(住宅宿泊事業法第3条第1項) | ○ | ○ | ○ |
スケジュール
第17回
- 公募開始:2025年5月1日
- 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:2025年6月3日(火)
- 申請締切:2025年6月13日17:00
- 採択発表:締切から約1〜2か月後(予定)
申請の流れ
- 補助金を活用して実現したい事業内容を具体的に検討します。
- 最寄りの商工会・商工会議所に連絡し、補助金申請に関する事前相談を行います。
- 商工会・商工会議所のアドバイスを受けながら、経営計画書および補助事業計画書を作成します。
- GビズIDプライムアカウントを取得し、電子申請システム(jGrants)から申請を行います。
- 事務局による審査が行われ、採択・不採択の結果が通知されます。
- 採択された場合、交付申請手続きを行い、補助事業を実施します。
- 事業完了後、所定の期日までに実績報告書を提出します。
- 実績報告の内容が承認された後、補助金が指定口座に振り込まれます。
Jグランツ申請入力手引き 小規模事業者持続化補助金<創業型>
注意点と義務
- 補助事業完了後、所定の期日までに実績報告書(支出内訳、成果物、証拠書類など)の提出が必要です。
- 補助金は後払い方式であり、実績報告が承認された後に指定口座に振り込まれます。
- 交付決定前に契約・発注・支払いなど、事前着手した経費は原則として補助対象外となります。
- 申請にあたっては、商工会・商工会議所が発行する「事業支援計画書」(様式4)が必須です(事前相談・経営指導を受けることが前提)。
採択のポイント
採択されるためには以下の点を意識して事業計画書を作成する必要があります:
- 自社の現状(強み・弱み・機会・脅威)を分析し、経営課題を明確にする
- 補助金を活用した具体的な解決策を提示し、目標達成までの道筋を示す
- 市場動向や顧客ニーズ、競合との差別化ポイントを具体的に記述する
- 売上増加、顧客数増加、作業時間削減など、定量的な成果目標を明記する
- 地域経済への波及効果、雇用維持・拡大、SDGsへの貢献などの要素を加える
- 実施体制(自社の人員配置や外部委託先の選定など)、スケジュール、資金計画が現実的かつ妥当である
- デジタル技術の活用も検討する
よくある不採択理由
- 補助金の目的(販路開拓・生産性向上)と事業内容が合致していない(例:単なる設備更新、運転資金の補填)
- 補助対象経費として認められないものが含まれている(例:人件費、地代家賃、光熱費、汎用性の高いPC購入費)
- 計画が曖昧で具体性に欠ける、成果が期待できないと判断される事業計画
- 申請書類の不備(添付漏れ、記載漏れ、押印ミス、様式間違いなど)
- 自社の強みや独自性が不明確で、競合との差別化が図られていない
- スケジュールや実施体制に無理があり、計画の実現可能性が低いと判断される
共同・協業型
補助金の概要と目的
小規模事業者持続化補助金の「共同・協業型」は、地域経済を支える小規模事業者が、働き方改革や制度変更に対応するため、互いに経営資源を補いながら共同で商品やサービスを展開する取り組みを支援するものです 。この補助金は、地域に根付いた企業の販路開拓を支援する機関(地域振興等機関)による支援を受けながら、地域事業者の商品展開力・販売力の向上を目的としています 。重要な点として、この補助金は地域振興等機関への支援を通じて小規模事業者を支援するものであり、地域振興等機関自身の販路開拓や利益追求を目的とするものではないとされています 。
対象事業者
地域振興等機関と10者以上の小規模事業者の共同・協業体が補助対象となります。申請者は地域振興等機関になるので、補助金自体は地域等振興機関に交付されます。当該機関が共同・協業体に属する各小規模事象者に資金的な支援をする形になります。

地域振興等機関の定義
補助金の申請者となる「地域振興等機関」は、以下のいずれかに該当する機関です:
- 商工会法や商工会議所法に基づいて設立された法人
- 中小企業等協同組合法に規定される都道府県中小企業団体中央会
- 商店街振興組合法等に規定される商店街振興組合などの法人化された商店街等組織
- 地域の企業の販路開拓を支援する事業を行う法人
参画事業者(小規模事業者)の定義
参画事業者は、一般型や創業型と同様に小規模事業者である必要があります。
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):常時使用する従業員の数が5人以下
- サービス業のうち宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員の数が20人以下
- 製造業その他:常時使用する従業員の数が20人以下
ここでいう従業員には、パートタイム労働者なども含まれます。また、会社や個人事業主だけでなく、一定の要件を満たす特定非営利活動法人(NPO法人)も含まれます 。ただし、医師や系統出荷による収入のみである個人農業者などは含まれません 。さらに、参画事業者は以下の要件も満たす必要があります:
- 資本金または出資金が5億円以上の法人に、直接または間接に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)
- 確定している直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
- 申請者と子会社等の資本関係がないこと
- 申請者の役員が参画事業者の役員を兼任していないこと
対象経費と補助上限額と補助率
補助上限額は1申請者あたり5,000万円で、補助率は経費区分によって異なります 。人件費や会議費などは定額補助ですが、参画事業者の旅費や広報費などは2/3以内となっています 。
| 経費区分 | 対象となる経費例 | 対象外の経費例 | 補助率 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 人件費 | 直接従事する者の作業時間に対応する給与(アルバイト除く) | アルバイト代、申請者自身への支払い | 定額 | 補助事業に直接従事する人の人件費。詳細は別添規定に基づいて算出。 |
| 委員等謝金 | 外部専門家への謝礼(委員会出席・助言など) | タレント・演者、申請者自身や参画事業者への謝礼 | 定額 | 補助事業遂行に必要な指導・助言等を行う専門家への謝金。 |
| 地域振興等機関旅費 | 会議・展示会の交通費、日当、宿泊費(公共交通) | タクシー、ガソリン代、グリーン車、旅行代理店の手数料等 | 定額 | 補助事業遂行に伴う調査や会議、展示会参加等の旅費。規程に準拠して算定。 |
| 参画事業者旅費 | 展示会等への出展、会議参加等のための交通費・宿泊費 | タクシー、高速代、グリーン車、セミナーのみの旅費 | 2/3以内 | 参画事業者の販路開拓等に必要な出張にかかる経費。 |
| 会議費 | 会議中の飲料(お茶・コーヒー等、400円以内) | 食事、菓子、アルコール等 | 定額 | 補助事業に必要な会議開催にかかる軽微な飲料費用。 |
| 借料 | 拠点・会場・機器等の賃料、リース・レンタル料 | 自社所有設備、事業目的外の物件 | 2/3以内 | 拠点設置や展示のために必要なスペースや設備の借上費用。 |
| 設営・設計費 | 拠点の内外装、Web構築、展示会場の設営など | 50万円以上の処分制限財産を無断処分した場合 | 2/3以内 | 拠点設営、Web環境整備、展示会設営等の設計・施工費用。 |
| 展示会等出展費 | 展示会への出展料、ブース設営費など | 補助金交付前の申込分、拠点事業での出展 | 2/3以内 | 国内外の展示会・販売会での出展に要する経費。 |
| 保険料 | 展示会・拠点にかかる火災保険・イベント保険 | 旅行傷害保険、利益損失補償保険 | 2/3以内 | 補助事業で使用する施設・展示物等に対する保険料。 |
| 消耗品・備品費 | 単価10万円未満の消耗品、10〜50万円未満の備品 | 50万円以上の備品、パソコン等の汎用品 | 定額 | 補助事業に必要な備品・消耗品。消耗品は使い切ることが条件。 |
| 通信運搬費 | 機材や機械の送料、会場への運搬費 | 商品の出荷送料、報告書送付の郵送費 | 定額 | 機材搬送に必要な通信・運搬費用。対象経費は証憑が必要。 |
| 広報費 | パンフレット、チラシ、ポスター、広告費等 | 参画事業者募集広告など事業周知以外の費用 | 2/3以内 | 商品・サービスの広報に要するデザイン制作・配布費用。 |
| 印刷製本費 | 報告書や会議資料の印刷製本費 | ノベルティ類の印刷費、景品用印刷物 | 定額 | 補助事業用資料の印刷・製本費用。見積提出が必要。 |
| 雑役務費 | 臨時雇用のアルバイト・パート代、交通費 | 派遣会社経由の労務費(→委託費扱い) | 定額 | 補助業務を補助する雑務従事者への報酬。一定単価で計算。 |
| 委託・外注費 | Web制作、通訳、資料作成などの外注費 | 委託先の設備購入費、成果物のない契約 | 定額 | 実施困難な業務を外部に委託。委託内容・成果物が必要。 |
| 水道光熱費 | 拠点の電気・ガス・水道料金(専用メーターが条件) | 使用量不明な光熱費 | 定額 | 拠点施設で使用した電力・水道・ガス代が対象。証明が必要。 |
補助対象事業
本補助金の対象となるのは、地域振興等機関(申請者)が中心となって、10者以上の中小企業(参画事業者)を支援し、事業終了後も継続して販路開拓支援を行う取り組みです。以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。
1. 事業効果の広がりが期待できる取組であること
- 10者以上の参画事業者の「商品開発力」や「販売力」の向上につながる内容であること
- 効果が事業終了後も波及し、参画事業者の成長が期待できること
※補助事業終了後、5年間の報告義務があります
※参画事業者以外の中小企業を地域振興等機関が支援することは妨げないが、それらは補助対象事業には含めません。
2. 継続可能な取組であること
- 参画事業者が補助事業を通じてノウハウを習得し、自立した販路開拓ができること
- 補助事業終了後も地域振興等機関によるフォローアップが続き、支援体制が維持されていること
- 新たな取引先獲得、売上向上、生産性向上などが期待される取組であること
3. ワンストップの取組であること
- 単なる販路開拓イベントにとどまらず、以下の支援までを一貫して行う取組であること
- 商品やサービスのデザイン改良
- ブランディング支援
- 生産・供給体制の向上支援
- 取引先との手続き支援
- 事後のフォローアップ支援も含むこと
補助事業の取組と評価指標
補助対象事業は、以下の3つの取組に分類され、それぞれの効果を数値で評価します。申請者は、該当する取組ごとに評価指標の目標値を設定します。なお、申請書に記載した目標値および事業終了後の実績値は、公開される可能性があります。
1.展示会・商談会の取組
参画事業者の商品・製品・サービスの特長や価値を展示・宣伝により顧客に伝え、新たな取引先の獲得を支援する取組。
【評価指標】
- 新規リーチ数
バイヤーや商談決定権を持つ人物へのアクセス情報を得た件数の合計(単位:件) - 商談総合計数
新規リーチから各参画事業者が行った商談の合計回数(単位:回) - 新規取引先合計数
商談により新たに得た取引先の件数合計(単位:件)
2.催事販売の取組
物販会や即売会などの催事を通じて、参画事業者の売上増加を支援する取組。
【評価指標】
- 来場者数
主催催事:会場全体の来場者数
出展催事:各ブースで対応した来場者数の合計(単位:人)
オンライン開催:各参画事業者のページのアクセス数(PV)とユニークユーザー数(UU) - 営業効率
催事売上合計 ÷ 開催経費 × 100(単位:%)※小数点以下切り捨て
※開催経費は催事期間中にかかった経費を基準とする(支出日ではなく使用日ベース)
3.マーケティング拠点の取組
明確なターゲットに対して、拠点や仕組みを通じた継続的なマーケティングを行う取組。
※補助事業期間中に一定期間以上拠点を稼働させ、売上効果を測定できることが条件。
【評価指標】
- 売上高増加額
拠点・仕組みを利用して得た売上高の増加額(単位:円) - 売上合計額
拠点開設日から事業終了日までの全参画事業者の拠点での売上合計(単位:円) - 営業効率
売上高増加額 ÷ 維持・管理費用 × 100(単位:%)※小数点以下切り捨て
※構築費用は含まない
必要書類
| 提出順 | 提出物 | 備考 |
|---|---|---|
| 1 | 様式1-1、1-2 申請書 | Jグランツ上で直接入力。共同申請の場合は、様式1-2のみWord形式で添付 |
| 2 | 様式2-1 補助事業計画書 | Word形式 |
| 3 | 様式2-2 事業計画書等 | Excel形式、「別添」申請者との関係を必ず添付 |
| 4 | 様式3 支出計画書 | Excel形式、「別添」積算明細書を必ず添付 |
| 5 | 様式4 事業支援計画書(様式任意) | PDF形式。地方公共団体が記入したものに限る。 |
| 6 | 直近 2 年分の税務(消費税/法人税)申告書・決算書(創業直後の場合には事業計画書等 | 1年分ずつまとめてPDF形式 ・貸借対照表 ・損益計算書(販売費明細書含む) ・株主資本等変動計算書 ・勘定科目内訳書 ※共同申請の場合、全申請者分の税務書類を提出 |
スケジュール
- 公募要領公開:令和7年3月31日(月)
- 申請受付開始:令和7年4月25日(金)
- 申請受付締切:令和7年6月13日(金)17:00まで
※締切を過ぎてからの提出は受け付けられません
※Jグランツを利用するにはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。取得には数週間かかるため、未取得の方は早めに登録してください
申請の流れ
申請方法はJグランツによる電子申請のみです。
Jグランツ申請入力手引き
注意点と義務
補助事業の適切な実施と書類管理
交付決定を受けた補助事業は、適切に実施する義務があります。
証拠書類は適切に管理し、事務局から求められた際には速やかに提出する必要があります。
また、事務局の進捗管理にも従わなければなりません。
事業内容・経費の変更には事前承認が必要
交付決定後の事業内容や経費の変更、または中止・廃止には、必ず事前に事務局の承認を得る必要があります。
実績報告書の提出期限
事業完了または廃止後、30日以内もしくは完了月の翌月10日のいずれか早い日までに、実績報告書を提出しなければなりません。
産業財産権の報告義務
補助事業の結果として特許などを取得した場合、終了後5年間、毎年度終了後30日以内に報告書を提出する必要があります。
取得財産の取扱い
補助事業により取得・価値増加した財産は、目的に沿って有効活用しなければなりません。
耐用年数前に譲渡や貸付等を行う場合には、事前に承認が必要です。
財産処分時の納付義務
処分により得た収入の一部は、補助金額を限度に事務局へ納付する必要があります。
消費税の取扱い
原則として、申請時には消費税を補助対象経費から除外します。
ただし、免税事業者や簡易課税事業者など一定の条件に該当する場合は、消費税を含めて算定できます。
経理書類の保存義務
補助事業の経理に関する証拠書類は、交付年度終了後5年間保存しなければなりません。
実地検査への協力義務
事務局や会計検査院による実地検査に協力する義務があります。
検査結果により返還命令が出された場合には、指示に従う必要があります。
発注先選定のルール
税込50万円を超える発注は、原則として2者以上から見積を取得し、最も経済的な業者を選定します。
書類への日本語訳の添付
外国語で作成された証拠書類には、すべての必要箇所に日本語訳を添付する必要があります。
実施効果報告の提出義務
事業完了年度の会計年度終了後から5年間、毎年度終了後30日以内に「実施効果報告書」を提出しなければなりません。
事務局の指示に従うこと
要領や規定に記載のない事項については、事務局からの指示に従ってください。
アンケート等への協力義務
補助事業に関するアンケートが実施された場合は、申請者および参画事業者の両方が協力する義務があります。
採択のポイント
書類不備がある場合は審査の対象外
どれほど内容が優れていても、形式面に不備がある場合は審査されず、不採択となってしまいます。
申請時には、必要な書類がすべて揃っているか、最新の様式を使用しているか、10者以上の参画事業者が正確に記載されているかなど、基本的な要件を丁寧にご確認ください。
申請者ご自身が主体的に計画を策定
事業計画は、申請者ご自身が主体的に検討・策定された内容である必要があります。
第三者によって作成されたと判断される内容や、他者の計画と類似していると見なされる場合には、不採択となる可能性があります。
自社や参画事業者の状況を踏まえた独自性のある記述を心がけてください。
支援の必要性を明確に
参画事業者が抱えている課題や経営環境の現状を具体的に分析したうえで、それに対応する支援のコンセプトや取り組み内容を明確にご記載ください。
単なる地域振興や観光促進といった目的ではなく、販路開拓に直結する取り組みであることを示すことが重要です。
目標とターゲットを具体的に設定
本事業によって実現したい成果(例:売上の増加、新規販路の開拓など)は、可能な限り具体的な数値でご提示ください。
また、対象とする市場や顧客層(ターゲット)を明確にすることで、計画の実現性や説得力が高まります。
実行可能性と継続性を示す
資金調達の見通しや運営体制を含め、計画どおりに補助事業を遂行できる体制が整っていることを記載してください。
さらに、補助事業終了後も支援が継続できる仕組みや方針が明記されていると、評価の向上につながります。
参画事業者にとって有益な構成に
補助事業の目的は、参画事業者の販路開拓を支援することにあります。
申請者ご自身の利益に偏った構成ではなく、参画事業者の課題解決や経営力強化につながる内容となっているかどうかが重要です。
外部支援体制の活用について明記
地方自治体、商工会議所、大学、専門家など、第三者による支援体制がある場合は、具体的な内容を記載してください。
財政的支援の有無にかかわらず、連携によって事業効果が高まることを示すことが望ましいです。
評価指標と費用対効果の整合性を確保
各取り組みに対して設定する評価指標は、計画内容との整合性があり、実現可能な数値であることが求められます。
また、投入する費用に対して得られる成果が妥当であり、経費の内訳も明確で合理的であることが重要です。
過去の実施実績がある場合は発展性を明確に
過去に同様の補助金を活用された場合には、その成果や課題を踏まえて、より発展的で効果的な取り組みになっていることを説明してください。
同じ内容の繰り返しと見なされないよう、改善点や新たな工夫を明確に記載することが求められます。
よくある不採択理由
- 応募書類の一部が未提出、または最新の様式で作成されていない
- 様式2-1「本事業での取組と各取組の評価指標」の記載に不備がある
- 様式2-2に参画予定事業者(要件を満たす10者以上)の記載が不足している
- 応募資格を満たしていない、または応募期間外の申請となっている
- 応募手続きに関する注意事項をすべて満たしていない
- 申請内容が、他の補助金(国費が原資のもの)と重複している
- 補助対象であることを証明する書類の提出が期限までに完了していない
- 補助金事務局の指示に従わなかった
- 事業計画の内容が他の申請者の計画と酷似している
- 申請者自身で計画を検討・策定していないと判断される内容である
- 採択後に補助金の目的に合致しない使途や財産処分が発覚した
- 事業の遂行能力に乏しいと判断された(実施体制、財務状況、実績など)
- 費用対効果や目標設定が不明確または妥当性に欠ける
- 参画事業者への支援内容が薄く、単なる自己利益の拡大と見なされた
- 地域や他の小規模事業者への波及効果が乏しいと評価された
- 書類の整合性や説明内容に一貫性がなく、信頼性を欠くと判断された
まとめ
小規模事業者持続化補助金は、「一般型」「創業型」「共同・協業型」のいずれも、しっかりと準備を重ね、制度の特性に合った申請
よくある質問
小規模事業者持続化補助金のよくある質問を見る
1.総論
Q1-1 補助金交付までの流れは?
A1-1 公募申請 → 採択 → 見積書等(相見積含む)の提出 → 交付決定 → 補助事業の実施 → 実績報告 → 確定検査・補助金額の確定 → 請求 → 入金。
Q1-2 審査結果はいつ分かる?
A1-2 申請締切後、概ね2~3か月。事務局HPで採択公表し、全申請者に結果通知があります。
Q1-3 提出書類は公開される?
A1-3 審査・管理・精算・政策効果検証のために利用。個人・企業が特定されない統計処理の上、公開される場合があります。
Q1-4 実績報告で必要な書類は?
A1-4 実績報告書、経費支出管理表、支出内訳書、証憑一式(見積・発注・契約・納品・請求・領収・通帳写し等)。
特例・加点を用いた場合は追加証憑が必要:
・インボイス特例:登録通知書写し(未提出者)
・賃金引上げ特例/加点:直近1か月の賃金台帳(役員・専従者除く全従業員)、賃上げ後の雇用条件が分かる書類
・卒業加点:直近の労働者名簿(常時使用従業員)
Q1-5 どちらの窓口に申請すべき?
A1-5 事業所所在地で判断。商工会議所地区なら商工会議所、商工会地区なら商工会へ。
Q1-6 商工会/商工会議所の区分が分からない。
A1-6 原則、市=商工会議所、町村=商工会ですが混在地域あり。最寄り窓口に確認してください。
Q1-7 事業支援計画書(様式4)の手続きは?
A1-7 電子申請で計画を入力・必要書類添付後、地域の商工会/商工会議所に発行依頼。
・商工会:システム上で依頼→面談→発行(システム反映後に申請完了可)
・商工会議所:発行された様式4のPDFをシステムへアップロード。
Q1-8 採択・不採択の社名は公表される?
A1-8 採択事業者名と事業名を事務局HPで公表。
Q1-9 不採択でも再応募できる?
A1-9 可能。最新の公募要領・参考資料を確認のうえ再申請してください。
Q1-10 採択発表の方法は?
A1-10 事務局HPで公表し、結果通知。審査内容への個別回答は不可。
2.補助対象者について
Q2-1 会員でなくても応募できる?
A2-1 会員・非会員を問わず応募可。
Q2-2 士業やコンサル業も対象?
A2-2 対象です。
Q2-3 派遣社員は従業員数に含む?
A2-3 申請者と直接雇用でないため含みません。
Q2-4 創業予定でも対象?
A2-4 申請時点で開業の実態がなければ対象外。
Q2-5 個人→法人へ変更予定でも申請可?
A2-5 変更後の法人が要件を満たせば可。採択後に所定の届出が必要。
Q2-6 屋号・法人が複数ある場合の申請は?
A2-6 当該事業を行う屋号/法人で申請。同一者による重複申請は不可。
Q2-7 過去に採択済でも申請可?
A2-7 過去3年内の採択事業と異なる事業なら可。先行回の様式14が受領済であること等の要件あり。
Q2-8 災害支援枠と同時申請できる?
A2-8 可能(事業は異なること)。
Q2-9 創業型と一般型の同時申請は?
A2-9 不可。いずれか一方。
Q2-10 卒業枠で実施済。今回は申請可?
A2-10 卒業枠で実施済の場合は以後申請不可。第17回で卒業加点で実施済も次回以降不可。
Q2-11 登記は日本、拠点・居住が海外。申請可?
A2-11 国内に実態と連絡体制がない場合は不可。
3.補助対象事業・経費
Q3-1 支店で実施しても対象?
A3-1 対象。実施支店の地域窓口に相談。
Q3-2 従業員数の数え方は?
A3-2 法人・個人全体でカウント。
Q3-3 サンプルや試供品は対象?
A3-3 販路開拓目的で販売品と明確に異なれば対象になり得る。
Q3-4 ホームページ制作は対象?
A3-4 販路開拓目的なら対象(費目:ウェブサイト関連費)。補助金額の1/4かつ上限50万円。
Q3-5 他補助金との併用は?
A3-5 同一内容で国費系と併用不可。
Q3-6 海外向け事業は?
A3-6 海外市場開拓なら対象になり得る。
Q3-7 「汎用品」の具体例は?
A3-7 私用可能と判断されるもの等。要領の対象外例を参照。
Q3-8 記載がない経費の可否は?
A3-8 事務局に事前相談を。
Q3-9~11 Web関連の費目は?
A3-9 HP作成=ウェブサイト関連費。
A3-10 ネット広告=ウェブサイト関連費。
A3-11 販路開拓用の特定業務ソフトもウェブサイト関連費。
Q3-12 陳列棚の購入は?
A3-12 機械装置等費。
Q3-13 映像制作の「被写体・商品」経費とは?
A3-13 撮影時の人物・衣装・小道具等の購入費。対象外。
Q3-14 補助事業でアルバイト雇用は?
A3-14 雑役務費に該当し対象外。
Q3-15 キッチンカーは?
A3-15 車両本体は対象外。既存車改装の改装部分は委託・外注費で対象。
Q3-16 「機械及び装置」区分の車両は?
A3-16 運搬目的でなく作業用(例:ブルドーザー、ポンプ車等)。
Q3-17 EC機能追加は費目どれ?
A3-17 ウェブサイト関連費。
Q3-18 インターネットDMの費目は?
A3-18 電子メール等はウェブサイト関連費。郵送DMは広報費。
Q3-19 ウェブサイト関連費の上限は?
A3-19 交付申請額・確定額の各1/4(最大50万円)。
Q3-20 ウェブサイト関連費のみ申請可?
A3-20 不可。
Q3-21 「○○一式」での記載は?
A3-21 原則不可。内容・必要理由を具体的に記載。
Q3-22 家賃は対象?
A3-22 既存事務所は対象外。新規販路開拓のための新規賃借等は条件付きで対象(金額・床面積等の証憑要)。
Q3-23 「単なる更新・取替」例は?
A3-23 老朽化による同等性能の買替え等。
Q3-24 中古品で相見積が取れない。
A3-24 同等品の2者以上見積が必須。ない場合は対象外。
Q3-25 個人取引サイトでの購入は?
A3-25 個人からの購入は対象外。
Q3-26 車・バイク・自転車の購入は?
A3-26 対象外。
Q3-27 コンサル費は対象?
A3-27 インボイス対応に必要な専門家相談費のみ、必要性が認められた場合に対象。その他のコンサル費は対象外。
Q3-28 サブスク型広告は対象?
A3-28 補助事業期間内に掲載・使用された分のみ対象。Web広告はウェブサイト関連費。
Q3-29 VC本部等との取引も相見積必要?
A3-29 原則必要。より安価な発注先の選定が必要。
Q3-30 新ロゴ作成の費目は?
A3-30 紙媒体中心=広報費、Web中心=ウェブサイト関連費。
Q3-31 住宅宿泊事業の改装の按分は?
A3-31 事業用面積比で按分。共用部は等分。届出書・図面等の提出が必要。
Q3-32 1次産業が2次・3次に取り組む場合は?
A3-32 系統出荷以外の事業も行っていれば対象になり得る。1次でも使える機器は対象外。
4.様式・提出・必要書類
Q4-1 電子申請の操作方法は?
A4-1 事務局サイトの「申請システム操作手引き」を参照。
Q4-2 開業間もない個人の必要書類は?
A4-2 開業の分かる書類(開業届・売上台帳等)。他は公募要領「申請に必要な書類」を参照。
Q4-3 設立間もない法人で決算書が無い場合は?
A4-3 売上台帳と現在事項全部(または履歴事項全部)証明書を提出。
Q4-4 郵送申請は可能?
A4-4 第17回は電子申請のみ。
Q4-5 主たる業種の選び方は?
A4-5 参考資料「業種の考え方」に従って選択。
Q4-6 計画入力の文字数制限は?
A4-6 経営計画・補助事業計画は最大約10,000文字(Word約8枚目安)。
Q4-7 経費区分の記載方法は?
A4-7 公募要領の①~⑧の費目名で記載。
Q4-8 補助金交付申請額に小数が出たら?
A4-8 小数点以下切り捨て。
Q4-9 様式4は非会員でも発行可?
A4-9 可。提出は必須。
Q4-10 事業承継診断票(様式10)は必須?
A4-10 「事業承継加点」を希望する場合のみ。
Q4-11 第三者の無償アドバイスの記載は?
A4-11 名称は記載、金額は「0円」と入力。
Q4-12 見積取得時の注意は?
A4-12 過大見積の可能性に注意。妥当性確認。過大の場合は再提出を求めることあり。
5.申請手続の流れ
Q5-1 2事業を営む場合の複数申請は?
A5-1 同一事業者からの応募は1件のみ。
Q5-2 採択後すぐ発注して良い?
A5-2 発注・契約・支出は交付決定日以降。採択発表日は開始可能日ではありません。
Q5-3 事業期間の延長はできる?
A5-3 延長不可。期限内に完了する計画を。
6.特例等
Q6-1 補助事業完了時点とは?
A6-1 事業者が定めた終了日まで(最大、要領記載の実施期限)。
Q6-2 創業直後で申告実績がない。赤字事業者要件は?
A6-2 確認不可のため対象外。
Q6-3 卒業加点の「従業員数超え」とは?
A6-3 業種別の小規模要件を超えること(例:商業・サービス(宿泊娯楽除く)6人以上 等)。
Q6-4 赤字事業者の申告書は今期・前期どちら?
A6-4 申請時に今期申告書が用意できれば今期、未提出なら前期。
Q6-5 最低賃金の特例許可の従業員は対象?
A6-5 対象外。
Q6-6 事業場内最低賃金はアルバイト等も含む?
A6-6 含む(短期雇用等の除外あり)。
Q6-7 賃金引上げ特例の具体例(+50円要件等)
A6-7 補助事業終了時点で申請時より**+50円以上**が必要。対象者が退職した場合は次点の従業員で判定。
Q6-8 特例要件を満たさない場合は?
A6-8 通常枠への読み替え審査はせず不採択。他特例も同様。
Q6-9 賃金台帳は誰の分を出す?
A6-9 役員・専従者を除く全従業員分。
Q6-10 雇用したばかりで台帳がない。
A6-10 直近1か月分が用意できるタイミングで申請。
Q6-11 賃上げのタイミングは?
A6-11 申請日以降~補助事業終了日までに実施し、終了時点で+50円以上であること。
Q6-12 月給制の時間換算は?
A6-12 (365日-年間休日)×1日の所定労働時間 ÷ 12か月。※2024年2月を含む場合は366日。
Q6-13 就業規則の最低賃金を記載して良い?
A6-13 実支給ベース(賃金台帳)で計算した金額を記載。
Q6-14 交付決定後に対象者が退職したら?
A6-14 退職時点の次点の従業員で判定。
Q6-15 特例・加点の要件未達の扱いは?
A6-15 未達なら交付されません。やむを得ない理由がある場合を除く。
Q6-16 インボイス特例でPC・プリンタは対象?
A6-16 汎用品は対象外。IT導入補助金の活用を検討。
Q6-17 インボイスの詳細は?
A6-17 国税庁サイト・電話相談センターへ。
Q6-18 インボイス特例の要件を満たさなかったら?
A6-18 補助金は不交付(部分交付なし)。賃金特例等の併用も要件未達なら不交付。
7.電子申請システム
Q7-1 登録方法の問い合わせ先は?
A7-1 「申請システム操作手引き」を参照。公募要領の留意事項も確認。
Q7-2 一時保存データは次回に使える?
A7-2 次回フォームへの引継ぎは不可。マイページから閲覧は可能。
8.その他
Q8-1 購入物品の売却・貸与は可能?
A8-1 原則、目的に沿って活用。税抜50万円以上は一定期間の処分制限あり。期間内の処分は事前承認が必要。収入が出た場合は納付が必要になることあり。
Q8-2 地方創生型加点とは?
A8-2 申請画面で該当類型にチェックし計画を記載。
・地域資源型:地域資源を活用し付加価値向上・外部販路開拓等
・地域コミュニティ型:地域課題・実需に応えるサービスで地域需要喚起
Q8-3 事業継続力強化計画の受付番号が無い場合は?
A8-3 紙申請で認定の場合、受付番号欄は空欄。実施期間の始期・終期のみ入力。
Q8-4 政策加点審査とは?
A8-4 重点政策加点(赤字賃上げ、事業環境変化、東日本大震災、くるみん・えるぼし)と、政策加点(賃上げ、地方創生型、経営力向上計画、事業承継、過疎地域、一般事業主行動計画、後継者支援、卒業、事業継続力強化計画)があります。
Q8-5 窓口の受付時間は?
A8-5 地域ごとに異なるため各窓口へ確認。
Q8-6 自社の管轄窓口が不明。
A8-6 03-6634-9307(9:00~12:00/13:00~17:00※土日祝・年末年始除く)へ「管轄地域が分からない」と連絡。
Q8-7 賃金引上げの達成確認はいつ?
A8-7 実績報告時と、1年後の様式14の提出時。
Q8-8 賃金引上げ要件が未達のときは?
A8-8 終了時未達:補助金不支給。1年後未達:正当理由がなければ18か月間、中小企業庁所管補助金で大幅減点。